もてぎ7時間エンデューロ 7時間ソロ レースリポート

7時間ソロの部 2位  公式リザルト
タイム 7:08:56.96
ラップ 40周
トップとの差 +0:08:39.05
平均 40.28km/h 


4時40分にO君と待ち合わせ、5時過ぎに三郷でI塚さんをピックアップ。
7時前に現地到着で駐車場大渋滞。ピットで慌てて準備開始。
主催者側もこの渋滞を予測できなかったようで、スタートが30分遅くなり9時に。
おかげで試走も1周して準備完了。


7時間のお供
ロングボトルを2本  各ボトルにグリコーゲンリキッド3本+ミネラル粉末を溶かしたもの
カーボショッツ 4本
パワージェル 4個
アンパン 1個
アスリートソルト
どれだけ必要か全く分からなかったので、かなり多め。


序盤から高速 
スタートしてすぐの上りで前方に移動。そこからは常に20番以内にいたので危険は感じなかった。招待選手の梅丹と明治大学の選手が前をハイペースで牽く。Ave42km/hオーバー。下りでは48x11Tフル使用でぴったり前の選手についていないと遅れてしまう。オーバルコースに入るところでほぼゼロ発進になり、ここも気を抜くと中切れしてしまう。幸いオーバルコースの向かい風区間はそれほどペースが速くなかったので休むことができた。上りは勢いで上れてしまう坂だが、始まって1時間くらいは心臓が目覚めていなかったのもあり苦しい。この日の最高心拍199は15km地点で記録。1時間経過して、あと6時間もこんなペースが続くのかと思うと止めたくなった。「ゼロ発進に高速下り」なんて僕には全く向いていないとかなり弱気になる。


1時間半で脚が攣り始める
1時間過ぎるとローテに加わる人達の顔を覚えられるくらいに絞られてきた。このころから、ふくらはぎも攣り始める。ふくらはぎが攣る原因はいつも回し過ぎなことが多い。なので攣るとギアをかけてごまかしながら走る。ボトルも早々に1本飲み干した。この後もハイペースは続く、、、。ローテは参加していても積極的に牽く余裕はない。上りでは無駄足を使わないようマイペースを心がける。それでも後方にいると、その後の下りで力を使うはめになるので、ある程度前に位置していた。


4時間のメイン集団をLAPしペースが落ち着く
3時間半くらいだったか、4時間の大集団に追い付く。ここまで飛ばしてきたので、7時間クラスの生き残りも5人程度。集団の中で少し休ませてもらう。まったりペースだったけど、集団が大きくなると気を使う。なるべく、T岡さん、マスケンさんのそばを離れないように気をつける。ここでアンパン補給。固形物食べると元気が出る。


7時間の部 残っているのはソロの5人のみ
4時間の部が終わり、集団が12人くらいに減った。誰がLAPされた人なのかよくわからなかったので、挙手を求めて人数確認。生き残りは5人と判明。しばらく平和に走っていると、再び招待選手&T岡さんの強い牽きが始まる。必死に食らいついて、宮沢選手や新城選手にぴったり張り付き下る。下りではローテがないので、僕が先頭で何度か下った時はぺースが落ちていたんだろうな。メーターを見る余裕なんてなかった。コースでは900mの上りが唯一気を抜けるところ。(ちぎれるまでは)ゼロ発進地点ではその度に大腿部がピキピキしはじめた。
ボトル2本ともグリコーゲンリキッド入りはちょっと失敗。甘すぎて気持ち悪くなった。坂の途中でT岡さんの先輩からボトル2本(水)を補給してもらう。これがなかったらノンストップはまず無理であった。


5時間半を過ぎたらT岡さんと二人だけに!  
宮沢選手の強烈な牽きに全く余裕なく走っていると、「もう残っているのは二人だけですよ、このまま二人で頑張りましょう!絶対にちぎれないでください!」とT岡さんが声を掛けてくれた。振り返ると本当に生き残り組がいなくなっている。「もしかして、夢のワンツーフィニッシュか!?」という想定外の展開。練習中はよく同じようなシーンを空想しているんだけどね。ゴール前を通過すると僕とT岡さんの名前をマイクで読み上げているではないか。とっても嬉しいんだけど、ホントにもう限界に近かった。
全身の力を使いきっているので後は気力のみ。ローテにはほぼ参加出来ず、T岡さんの一人牽きに僕とLAPされた人達がくっ付いている。たまにローテに参加するが、宮沢選手も一番苦しそうな僕に「後ろについて!」と言ってくれる。それでも何周かT岡さんと二人でゴールラインを通過した。


アシストされ復帰
上りで千切れそうになり、形振り構わずついていく。T岡さんも心配して何度も振り返ってくれている。その周はなんとかクリアしたが、次の周の上りでついに集団から千切れてしまい100mくらい離れて諦めた。ところが、前方で先導バイクと梅丹の新城選手が見かねて待ってくれているではないか。必死にペダルを踏みオケツにくっつき下り開始。集団を高速で追う。体はフラフラで目の前がクラクラ。ジェットコースターに乗っているような気分。新城選手と同じように高速コーナーで体を傾け、もうどうにでもなれ!とタイヤの性能を信じて身を任せた。この時点で一応総合でも2位だったので先導バイクがクラクションで道をあけ、新城選手の後ろに張り付き、気分はアシストを受けるプロ選手。最高に苦しかったけど気持ちよかったな。なにせ引いてくれている人が世界戦代表選手だから。おかげで無事集団に復帰。でも瀕死な状態。新城選手は補給の心配もしてくれとても優しい人だった。すっかりファンになってしまったよ。


ちょうど6時間で千切れた
次の上りはぎりぎりクリア。でも折角集団に復帰させてもらったのに、次の下りでスピードについていけず完全に千切れてしまった。あと1時間で2位を死守できるだろうか。こうなったらソロのワンツーは何としても決めたい。


気になる後ろとの差
T岡さんとの差がみるみる開いていく。ゴール前を通過すると「2位のinoue選手が通過。1位のT岡選手との差が広がっています。」みたいなことを言っているのが聞こえる。先導バイクも先頭との差を報告してくれる。でも僕が気になるのは後だ。3位の人はLAPされているから大丈夫と言っていたが、僕のペースがあまりにも落ちていて、小さな集団にもついていけなくなっているのを見て、「もうどこかの集団についていけないとマズいよ。」と言われる。


付けるところにすべて付く  切れてからは上りでインナーを使う
MTBや単独走の人にも抜かれまくり。なんでこんなにヘロヘロしている人に先導バイクが付いているんだろうという感じ。女性が交る集団にもツキイチさせてもらう。
フラフラ平坦を走っていると「tarmac SL2ですか!いいですねぇ~。」と同じスペシャライズド乗りの人が声を掛けて抜いて行く。思わず「待ってぇ~~!」と叫んでしまった。同じブランドのよしみで牽いてくれてもいいじゃん!とわけわからない思いから、、、。レース中に「待って」と声をかけてしまう精神状態は異常だよな。


総合は4位に後退
僕を抜いて行く人にはとりあえず付こうと頑張るが、何度か全く付いていけない人達がいた。どうやらそれが総合上位のチームが入っていたみたいだ。先導バイクから「今4位!」と残り20分くらい?で言われる。でも、そんなことはどうでもいい。次の周回で20分かけ7時間経過して終りにしようと思ったくらい。


最後はO君に助けられフィニッシュ
7時間経過まで残り3分で最終周突入。上りでチームWADAの人を含むペース集団に抜かれ、総合順位を下げたのは確実。ヘロヘロ下っていると前方に中盤で足を攣って流しているO君を発見。俄然元気出て下り終わってから追いついた。そこからは招待選手なみのスピードでオーバルコースをずっと牽いてもらう。最後は色々な人に助けられたことを感謝しながらゴール。


ゴール直後
ゴール後にI塚さんから「2位おめでとう!」と言われても、まだ信じられない。確かにソロの部の人には抜かれていないと思うが、意識が朦朧としていたので自信がなかった。TVモニターで2位を確認しても尚、「リザルトに訂正が入りました。」とのアナウンスに「俺のことか?」と思ってしまうくらい。
レース中にT岡さんと二人になった時は喜ぶ余裕がなく、遅れた後はフラフラだったので、2位になった実感がなかった。普段練習している仲間とワンツーフィニッシュなんて、こんなチャンスは2度とないだろうから、欲を言えば最後までT岡さんと一緒に走りたかったな。そうしたら泣ける程感動したと思う。


表彰式が始まる5時頃から雨が降り始める。
人もまばらでちょっと寂しい表彰式だったけど忘れられない思い出となった。

乗鞍後から長距離を意識して練習
9月になって週末は、T岡さんと6時間ノンストップ練2回(1回はオーベスト練)、大井でT中さんハイスピード練2回、O君とお台場&大井で200km、つくばに行った2回も山岳メインではなく平坦を含んだコースを走った。 
平日はお台場朝練を軸に、その他走れる日は出来るだけ距離を稼いだ。一人の時はフォームを意識して、一定ペースの速度を気持ち速くしてギアもかけて乗った。平地力を高めたくてハンドルも低く遠くした。体重も2.5kg増やした。(これは単に食い過ぎ?)
このように乗鞍後は、おきなわに向けた練習に切り替え、今回のもてぎでレース慣れして課題を見つけ、おきなわに備えようと臨み、思ってもいなかった入賞が転がり込んできた。
「練習しなければ!」と苦痛に思うことなく、楽しく苦しめるという恵まれた環境にいるから練習が続いているのは間違いない。なにより、素晴らしい自転車仲間に感謝している。
おきなわまでもうレースがないので、じっくり乗り込んでいきたいと思う。


平均心拍 165 最高心拍 199
平均ケイデンス 89  最高 127
最高スピード 69km/h
獲得高度 1280m


装備
バイク Specialized Tarmac SL2
ホイール ZIPP303
タイヤ ベロフレックス セルビシオコルセ 9気圧
ギア 48 x 11-21T
クランク 172.5mm


低くしたハンドルも違和感がなくなった

乗鞍前にZIPPのフリーボディーのネジがなめてしまって使えないと書いたが
なるしまフレンドのO畑さんに見てもらったところ、トップの歯が正しい向きで入っていないだけだった、、、。なので部品交換する必要なく使う事が出来たってわけ。ZIPPのボディーにはトップギアが正しい向きでなくてもはまってしまうらしい。Takaさん、お騒がせしてすみませんでした。


補給 
ロングボトル(グリコーゲンリキッド入り)x1.5本 途中で嫌になった
水ボトル 2本  
アンパン 1個
パワージェル 2個
カーボショッツ 2本
アスリートソルト 数粒


賞品のお米を持って車に戻るところ
長い一日だった。